こんにちは。「品川区民とつくる未来」代表の、新井さとこです。
政治の活動をしている今も、私はひとりの母親であり、いつも“子育ての現場”の声を忘れないようにしています。息子がまだ小さかった頃、夜中に高熱を出し、何度も救急病院に駆け込んだ日々がありました。アレルギーが原因で、何を食べても肌が荒れ、原因も分からずに涙した夜もあります。あの不安と孤独は、きっと多くの親が経験しているはずです。
だからこそ、「子どもすこやか医療費助成制度」の大切さを、あらためて伝えたいと思います。この制度は、単なるお金の補助ではなく、社会全体で子どもを守る“やさしさの形”です。
子どもすこやか医療費助成制度とは
品川区をはじめ東京都内の自治体では、0歳から高校3年生までの子どもを対象に、医療費の自己負担分を助成しています。診察や薬代など、保険診療の範囲内であれば、ほとんどのケースで自己負担がなくなります。
つまり、子どもが病院にかかっても、経済的な不安を感じにくくなる制度です。所得制限の有無や、一部負担金の扱いなどは自治体によって違いがありますが、品川区では年々、対象が広がり、より多くの家庭が支援を受けられるようになってきました。
この仕組みがあることで、親は「お金のこと」よりも「子どもの健康」に集中できます。
それは、子育てにとって何よりも大きな安心です。
「たかが数百円」では済まされない現実
子どもの医療費と聞くと、「子どもはそんなに病気しないでしょ」と言う人もいます。けれど、実際に育児をしてみると分かります。風邪、熱、湿疹、予防接種後の発熱。特に保育園に通い始めると、毎週のように通院が必要になることもあります。
1回数百円の負担でも、それが積み重なれば大きな額になります。薬代、検査費、通院にかかる交通費。さらに、病院に行くために仕事を早退したり休んだりすれば、収入も減ります。経済的にも精神的にも、親にのしかかる負担は小さくありません。
医療費の助成があることで、「お金が心配だから病院を我慢する」という選択を減らせる。この制度の価値は、数字に表れない安心感にあります。
か弱かった子ども時代の記憶
私自身、幼い頃は体が弱く、よく熱を出す子どもでした。喘息の発作で息が苦しくなり、母に抱えられて夜間救急へ行った記憶が今も残っています。当時は医療費の助成も十分でなく、母が財布を握りしめながら「また病院代がかかるね」と呟いたことを、幼い私ははっきり覚えています。
病院に行くたびに「申し訳ない」と思ってしまう――。
そんな気持ちを子どもが抱く社会には、したくありません。
だからこそ、私は「子どもが安心して病院に行ける仕組み」を、社会全体で支えたいのです。
品川区の取り組みと、これからの課題
品川区は、子どもの医療費助成の拡充に力を入れてきました。かつては中学生までだった対象が、高校3年生相当まで広がり、所得制限の緩和も進んでいます。マイナンバーカードと連携したオンライン資格確認の導入など、手続きの簡素化も始まりました。一方で、課題も残ります。
- 所得制限の線引きで、ほんの少し超えただけの家庭が支援を受けられない
- 18歳を過ぎた大学生や専門学校生になると、突然医療費の負担が増える
- 慢性的な病気や発達障害など、継続的な医療が必要な子どもへのサポートがまだ十分でない
「子どもすこやか医療費助成」は、スタート地点にすぎません。これを礎に、医療・教育・福祉をつなげた支援へと発展させていくことが求められています。
数字の裏にあるひとりひとりの物語
行政の世界では、制度を語るときに「予算」「対象者数」「給付額」といった数字が並びます。けれど、その数字の一人ひとりに、顔と名前があります。アトピーで夜眠れない子。喘息の発作を繰り返す子。発達障害と診断され、通院を続ける家庭。そのどの家庭にも、それぞれの物語があるのです。
行政の制度は、ただの書類やお金の流れではなく、「人の涙を減らす」仕組みであるべきだと、私は思っています。そのためには、“助ける側”と“助けられる側”という線を引くのではなく、社会全体で支え合う意識が欠かせません。
「助成」から「支え合い」へ
政治の現場に立つようになって感じるのは、制度だけでは人は救えないということです。医療費が無料でも、病院の予約が取れなかったり、専門医がいなかったりすれば、結局は安心につながりません。
これからの支援のかたちは、医療・教育・福祉が横につながること。行政、学校、地域の医療機関、NPOが連携し、子どもと家庭を“まるごと支える”仕組みが必要です。制度を作ることがゴールではなく、使う人が本当に救われる形にすること。それこそが政治の役割だと感じています。
一人の母としての思い
母として、私は息子に「ごめんね」と何度も言いました。
アレルギーの検査、通院、薬。
仕事を早退して病院に向かい、帰り道にスーパーで食べられるものを探す。
その繰り返しの中で、医療費助成がどれほど心の支えになったか、言葉では言い尽くせません。
だから私は、この制度を「ありがたいもの」として受け取るだけでなく、次の世代にしっかりと引き継いでいきたいと思っています。制度は作って終わりではなく、時代とともに育てていくものです。
未来の子どもたちへ
医療費助成は、社会が子どもにかける「信頼」と「願い」です。
お金があるかどうかで、受けられる医療が変わってはいけません。
子どもがどんな環境に生まれても、健康に育てる社会をつくる。
その思いを形にするのが、「子どもすこやか医療費助成制度」です。
私は、品川区を「子どもにやさしいまち」にしたいと思っています。医療、教育、福祉を横断して支援する“子どもまるごと応援体制”をつくり、誰も取り残さない仕組みを広げていきたい。かつて病弱だった子どもだった私が、いま母として、そして政治に関わる立場として願うのはただひとつ。どの子も、安心して笑って生きられる社会をつくること。
子どもたちの笑顔が、まちの明るさを決めます。
「子どもすこやか医療費助成」は、その笑顔を守るための第一歩。
制度の向こうにいる一人ひとりの思いを大切に、これからも活動を続けていきます。
品川区民とつくる未来 代表 新井さとこ
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