こんにちは。政治団体「品川区民とつくる未来」代表の新井さとこです。
夏の夕暮れ、心地よい風が吹き始めると、子どもの頃に家族や友達と楽しんだ手持ち花火の、あの独特の匂いやささやかな光を思い出すことがあります。多くの方にとって、花火は夏の楽しい思い出のひとつではないでしょうか。
一方で最近、「近所の公園で、子どもに花火をさせてあげたいけど、これってルール違反なのかな?」と迷った経験はありませんか。
楽しいはずの花火が、思わぬトラブルの原因になってしまうのは、とても悲しいことです。今回は、品川区の公園での花火のルールについて、その理由と、私たちが大切にしたいマナーについて、皆さんと一緒に確認していきたいと思います。
品川区の公園での花火、公式ルールは?
まず、結論からお伝えします。
品川区立の公園では、原則として花火をすることは禁止されています。
これは、公園のルールとして「火気の使用」が禁止されているためです。バーベキューなどが禁止されているのと同じ理由で、花火も「火気の使用」にあたるのです。
「少しぐらいいいじゃないか」と思われる方もいるかもしれません。しかし、禁止されているのには、大切な理由があります。
- 火災の危険性: 公園には枯れ草や落ち葉など、燃えやすいものがたくさんあります。小さな火花が、大きな火事の原因になる可能性があります。
- ゴミの問題: 花火の燃えカスや袋などのゴミが放置されることが後を絶ちません。美しい公園が汚れてしまうだけでなく、小さなお子さんやペットが誤って口にしてしまう危険もあります。
- 騒音の問題: 特に夜遅い時間の花火は、音や話し声が近隣に住む方々の迷惑となり、苦情の原因となることがあります。
- 安全への配慮: 他の公園利用者、特に暗がりではお互いの存在に気づきにくいものです。やけどの危険や、煙による健康への影響も考えられます。
楽しい思い出を作るための花火が、誰かにとっての「迷惑」や「危険」になってしまっては、元も子もありません。ルールは、公園を利用するすべての人々が、安全で快適に過ごすためにあるのです。
では、どこでならできる?
「じゃあ、品川区ではもう花火は楽しめないの?」と、寂しく感じてしまうかもしれません。
現状(2025年8月5日現在)、品川区が管理する公園の中で、公式に「ここでなら花火をしても良い」と指定されている場所はありません。
大きな都立公園(例えば、お台場に近い潮風公園など)では、指定された場所で手持ち花火が許可されているケースもありますが、事前に必ずその公園の管理事務所に確認することが必要です。
未来のために、私たちが大切にしたいこと
ルールで禁止されているから、という理由だけで終わらせるのではなく、なぜそのルールがあるのかを理解し、その上で私たちがどう行動すべきかを考えることが大切だと、私は思います。
そして、たとえ花火が許可されている場所であっても、
- 必ず水を入れたバケツを用意する
- 夜9時前には終えるなど、時間帯に配慮する
- 出したゴミは、燃えカスまですべて持ち帰る
といったマナーを守る心がけが、何よりも重要です。
「昔はどこでもできたのに」と嘆くだけでなく、「どうすれば、これからの子どもたちも、安全に楽しく日本の夏の文化を体験できるか」を、地域全体で考えていく時期に来ているのかもしれません。例えば、地域のお祭りの中で時間を決めて花火スペースを設けるなど、工夫できることもあるはずです。
夏の楽しい思い出作りと、地域の安全で静かな環境を守ることは、必ず両立できると私は信じています。ルールやマナーを守ることは、結果として、私たちが楽しめる場所や機会を未来に残していくことに繋がるのです。
私も、誰もが気持ちよく過ごせる公共の場のあり方について、皆さんの声に耳を傾けながら、これからも考えていきたいと思います。
品川区民とつくる未来 代表 新井さとこ
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