皆さん、こんにちは。
「品川区民とつくる未来」の新井さとこです。
子育てのことから地域の情報まで、いろいろな方とお話しする機会があるのですが、最近、特によく聞かれる質問があります。
「品川区って、犬や猫の殺処分がゼロって本当?」
動物が好きで、地域の環境に関心のある方ほど、気になっているテーマのようです。
命に関わる大切なことだからこそ、私も正確なことを知りたいと思い、改めて調べてみました。
そこで今回は、この質問にしっかりお答えしたいと思います!
結論:はい、殺処分ゼロは「本当」です。でも…
まず結論からお伝えすると、「はい、本当です」。
品川区が属する東京都では、皆様の協力や関係者の大変な努力の結果、飼い主から持ち込まれたり、飼い主不明で保護されたりした犬や猫の殺処分をゼロにする取り組みが、何年も続いています。
「よかった!」
「すごいことだね!」
本当に、そう思いますよね。これは、動物たちの命を一つでも多く救おうと活動してこられた、ボランティア団体の方々や行政の職員の方々の、長年の努力の賜物です。
ただ、この「殺処分ゼロ」という言葉の裏側には、私たちが知っておくべき、いくつかの大切なポイントがあるんです。
ポイント①:「殺処分」と「安楽死」は違う
一般的に「殺処分ゼロ」という場合、「治る見込みのない病気や重いケガで苦しんでいる動物を、その苦痛から解放するために行う、やむを得ない安楽死」は数に含まれていません。
これは、動物福祉の観点から「これ以上苦しませない」ために行われる獣医師による医療行為であり、「収容する場所がないから」という理由で行われる殺処分とは明確に区別されています。
全ての命が救われるのが理想ですが、こうした現実があることも、私たちは知っておく必要があります。
ポイント②:区ではなく「東京都」の取り組み
犬や猫の保護や譲渡は、品川区が単独で行っているわけではなく、**「東京都動物愛護相談センター」**という都の施設が、広いエリアをまとめて担当しています。
品川区内で保護された犬や猫も、このセンターに収容され、健康状態のチェックや、新しい飼い主さんを探すための手続きが行われます。
殺処分ゼロは、この東京都全体の大きな枠組みの中で達成されているのです。
ポイント③:品川区も頑張っています!
では、品川区は何をしているのかというと、殺処分に至る前の**「入口」の部分で、非常に重要な役割**を担っています。
- 不妊・去勢手術の費用助成
望まれない命が生まれないように、飼い犬・飼い猫の手術費用の一部を区が助成しています。これは根本的な対策としてとても大切です。 - 「地域猫活動」の支援
皆さんのご近所でも、耳の先が少しだけカットされた猫(さくらねこ)を見かけることはありませんか?あれは「もう不妊手術済みですよ」という印。
これ以上増えないようにした上で、地域のボランティアさんが主体となって、一代限りの命を地域で見守っていく「地域猫活動」を、品川区は支援しています。猫によるフン尿のトラブルなどを減らしながら、猫と人が共生していくための、大切な活動です。 - 飼い主への啓発
「ペットは家族の一員。最後まで責任を持って飼いましょう」という終生飼養の呼びかけも、区の重要なお仕事です。
私たちにできること
「殺処分ゼロ」という素晴らしい成果は、決してゴールではありません。
今この瞬間も、飼い主の高齢化や経済的な理由で行き場をなくすペットは後を絶ちません。
私たちにできることは、まず**「知ること」**。そして、もしペットを家族に迎えるなら、その命に最後まで責任を持つこと。また、譲渡会に足を運んでみたり、地域のボランティア活動に関心を持ったりすることも、大きな一歩です。
この素晴らしい「殺処分ゼロ」を未来につなげていくのは、私たち品川区民一人ひとりの意識なのかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、皆さんの疑問に答え、命の重みを改めて考えるきっかけになれば嬉しいです。
品川区民とつくる未来 代表 新井さとこ
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